開発会議から考える、これからのアイデア創発
少し間が空いてしまいました。久しぶりの更新となります。アイデアプラント オンラインショップ店長です。2月は過ぎていくのがあっという間ですね…。
2月上旬には、アイデアプラント代表の石井が宮城県産業技術総合センターで講義を行いました。
また、先日は石井と新製品開発打ち合わせも行いました。
↑の石井のFacebook記事にもありますが、AIの進化が発想のプロセスに与える影響、そして人間が担うべき役割について議論が広がりました。
(私自身は石井のようにアイデア創発の研究をしているわけではありませんし、また専門家でもありません。ですが、製品に込められた思いやその背景を知ることが、販売のために必要なステップであると捉えています。)
AI時代のアイデア創発
AIがどんどん進化し、アイデアを考えるプロセスにも影響を与えています。「AIが発想を助ける時代に、人間が担う役割はどう変わるのか?」そんな問いが話の中で出てきました。
人間は(特に日本人は、その傾向が強いのかもしれませんが)、大量のアイデアを出すことが苦手であり、私たちはそれを助けるための製品を開発・販売してきました。AIは膨大な情報を処理し、組み合わせて新しいアイデアを生み出すのが得意としています。この部分をAIに委ねるとするならば、私たちが提供しているツールはどんな意味を持つことになるのか、という点について、店長として、開発者の石井に聞いてみたかったのです。
アイデアを出すことが苦手な人にとって、AIが新しい可能性をもたらすのではないかと思う。
例えば、これまでアイデアを思いつくのに苦労していた人でも、AIの補助を受けることで発想のハードルが下がり、より自由にアイデアを出せるようになるかもしれない。
また、AIが発想を助けることで、アイデアの「事業化」「実現」のフェーズへ踏み出しやすくなるのではないか。ワークショップやプロジェクトなどの実践の場に参加する機会も広がり、これまでの「発想の壁」が解消される可能性がある。AIは単なる「発想の代替手段」ではなく、人間の弱点を補い、新たなチャレンジのきっかけを作る役割も果たせるのではないか。
…と話していました。
さらには、どれがおもしろいのか、どのアイデアを採用するのか、その決定権は人間に託されているし、その「創造的選択(Creative Curate)」こそ今後身につけるべき能力かもしれない、という話に至りました。
そう考えると、私たちの製品は、これからの時代においても人間の創造的な力を育むためのツールとして意味を持ち続けるのではないかと思います。
今回の新製品も、そんな考えをベースに開発されています。詳しくはまだお伝えできませんが、「これからの時代に、人がどのようにアイデアを生み出し、選び抜いていくのか?」を考えながら作られた製品です。
創造的思考は無駄にならない
石井との話の中で、「人間は乗り物を開発し、自転車に乗り、自動車にも乗る。でも歩くことはやめない」という話題が出ました。
乗り物がどれだけ便利になっても、人は歩くことを放棄しない。それは、単なる移動手段としてだけでなく、健康や体力を維持するためにも歩くことが必要だからです。
(また、自由な動きが創造性を刺激することは、2024年に石井が学会で発表しています。)
自由な動きが創造性を刺激する!『Imagine Card』開発の背景と可能性
同じように、AIが発想を助けるようになったとしても、人が自分でアイデアを考えることをやめることはないはずです。
そう考えると、AIが発想をサポートする時代になっても、「人間が自ら考えること」の価値は変わらないのではないか。そんな結論に至りました。
創造することは、単に新しいアイデアを生むだけではなく、私たち自身の思考を深め、未来の可能性を広げる行為です。それは、AIがどれだけ進化しても変わらない、人間ならではの営みなのだと思います。
私たちのオンラインショップで扱う製品は、「アイデアを考える楽しさ」や「発想を広げるきっかけ」を提供します。これからも、その価値を大切にしながら、新しい可能性を探していきたいと思います。