6月5日(金)、仙台・せんだいメディアテークにて、「ブレスターPLUS」発売記念ワークショップ「創造性とAIのワークショップ」を開催しました。
午後の部・夜の部の2部制で、多くの方にご参加いただきました。

私はアイデアプラントの事務局として当日の運営に携わりながら、参加者の皆さんの様子を間近で拝見していました。少なくとも私が事務局を担当するようになってから、アイデアプラントとしてイベントを主催するのは初めてのことで、手探りの部分も多くありました。今回はその様子をレポートとしてお伝えします。

手作り感満載の会場案内

会場はせんだいメディアテークの2階会議室。全面ガラス張りの、とてもオープンな雰囲気の部屋でした。外からも中の様子が見えるくらい開放的な空間で、「何かが始まる」というわくわく感と、適度な緊張感、そして久しぶりにお目にかかる方から最近お目にかかった方などちょっと同窓会のような、異業種交流会のような雰囲気もありました。

身近にいた人や見知った人がベストセラーの著者になる。
それはとても嬉しいことである一方、どこか遠い存在になってしまったような、不思議な距離感を覚えることがあります。参加者の中にも、そんな気持ちで会場に来られた方がいたかもしれません。石井のレクチャーは、そんな距離感を自然と縮めるものだったなと感じました。

他者が生み出したアイデアを低く見積もるNIH症候群について。逆に言えば、自分たちが生み出したアイデアこそ大切にできる。
それがブレスターPLUSの設計思想につながります。

ワークショップはまず、石井によるミニレクチャーからはじまりました。AIが得意な分野と、AIにはどうしてもできない分野がある。感性・情動・未言語の直感・没頭——SENDの領域こそ、これからも人間が担っていくところになるだろう、という石井の言葉。

S=感性(Sensitivity)
E=情動(Empathy)
N=未言語の直感(Notion)
D=没頭(Dedication)

この頭文字を取るとSEND。さらにAIを加えるとSENDAI(仙台!)——会場が和やかな笑いに包まれました。

この時点では、参加者の皆さんも「なるほど」と頷きながら聞いていた、という程度だったかもしれません。それが後半のゲームとAIのパートで、実感として腑に落ちていきます。

まずはブレスターPLUSのカードを手に取って、アイデアを出し合います。
そもそも面と向かってアイデアを出し合う機会も減ったのではないでしょうか。

レクチャーの後は、いよいよゲームのパートです。
参加された方の中には「ブレスター」自体が初めてという方も多くいらっしゃいました。ゲームが始まると、最初は少し遠慮がちだった皆さんも、カードを手に取りながら徐々に打ち解けていきます。

ブレスターPLUSは、アイデアを出すこと自体がゲームのルールになっているので、「何か言わなければ」という程よいプレッシャーがあります。笑いあり、唸りありの活気ある場になっていきました。
「こんなに楽しくアイデアが出るとは思わなかった」「チームで笑いながら話し合うのが新鮮だった」という声もいただきました。

ブレインストーミングというと、どこか「真剣にやらなければ」という空気になりがちですが、ゲーム形式にすることで自然と場が和らぐ。これが従来のブレスターから続く、製品の良さだと感じました。

テーブルいっぱいに広がるカード。ゲームが進むにつれ、アイデアが溢れていきます。AIに読み込ませるための発言ルールもあります。
盛り上がってルールをついつい忘れてしまうことも!

ゲームが終わった後、いよいよブレスターPLUSならではのパートに入ります。
ゲーム中に録音しておいた会話を文字起こしし、専用プロンプトと共に生成AIに読み込ませます。そして、ゲームで使ったテーマとは異なる、実際の業務課題をAIに投げかけます。

実は当日、一つハプニングがありました。
製品版ではプロンプトをQRコードからダウンロードしていただく仕様なのですが、この日はまだ発売前でダウンロードページが公開されていませんでした。そこで急遽、プロンプトを撮影して文字起こしするというパートが生まれました。

午後の部にご参加いただいた皆さま、ご不便をおかけして申し訳ありませんでした。夜の部ではGoogleドライブで共有する形に切り替えるなど、その場その場で対応しましたが、このあたりにイベントに不慣れなところが出てしまいました…。

画面を覗き込む皆さんの表情が、すべてを語っていました。

「え、そんなアイデアが出てくるの?」
「えー!」
「面白い!これ、使えるかも」

参加者の皆さんから、そんな声が上がりました。まったく関係のないテーマで出したアイデアたちが、全く別の課題解決のベースになる。その瞬間の「えー!」という驚きが、会場のあちこちで起きていました。

「そうなんです、これがブレスターPLUSなんです」と思いながら、皆さんの反応を目の当たりにし、内心ニヤニヤしてしまいました。

AIから出てきたアイデアをもとに、さらに議論が深まっていきました。

アンケートでは、
「カードゲームからAIによる資産化・転用への流れを経て、アイデアの価値や手応えに変化があった」と回答した方が85%以上にのぼりました。人間が自由にアイデアを出す楽しさと、生成AIがそれを整理・資産化してくれること。アンケートの結果からも、その両方を体感していただけたと感じています。

次回は、体験会を経て「ブレスターPLUS」に加えた改良についてお伝えします。